◆怨恨か金目当てか
瀬田さんと妻の千枝子さん=同(69)=は自宅周辺に少なくとも7500平方メートルの土地を所有する資産家だった。「金融機関は信用できない」が口癖で多額の現金を自宅で保管。事件後の自宅からは数千万円がみつかっている。
瀬田さんは用心深い性格だったといい、正門を施錠し外部からの侵入には赤外線センサーが作動、人の出入りを知らせる仕組みになっていた。捜査本部は当初、用心深い瀬田さんと会うことができる顔見知りの犯行とみて捜査を進めた。
だがその後、関西地方の暴力団関係者が「強盗に誘われた」と供述していると、大阪府警から情報が寄せられた。捜査本部でこの暴力団関係者の周辺捜査を進めたものの現時点で容疑者には結びついていない。
さらに、現場には瀬田さんが通っていたとみられる池袋の外国人スナックのライターが落ちていた。外国人グループが瀬田さんの資産情報を把握し襲撃した可能性も浮上している。
◆放火で物証焼失
捜査を難しくさせている大きな要因として、現場が放火されていることが挙げられる。焼け跡から1300点以上の証拠品がみつかったが、焼損や消火活動で容疑者を特定する証拠が乏しいという。さらに事件当時は深夜の上に激しい雨で、目撃者も少なかった。
現在も現場はブルーシートで覆われ、家主を失った敷地に生える木々は荒れ果てた。近くに住む男性は「また火をつけられないか心配。早く犯人が逮捕されてほしい」と祈った。
捜査本部は23日、現場近くの駅などで情報提供を呼びかけるチラシを配布。捜査幹部は「資産家だからといって、殺される理由にはならない。2人の方が無残に殺されたのは絶対に許せない」と解決を誓った。
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